物的証拠

谷口暁彦
制作協力:永田康祐

物的証拠

- 出来事は、ある特定の時間の範囲であり、それはすぐに過ぎ去っていってしまう。固定化も物質化もされないし、反復しない。けれど、その出来事の外側の、雌型のような部分で、物質に出来事の痕跡/証拠が残る事がある。そうしたもののうち、人以外の有体物による痕跡/証拠を物的証拠と呼ぶ。

- 物的証拠は、それが何であるかという事よりも、出来事の痕跡として、それがどのように落ちていたか、傷ついていたかというような事が重要な意味を持つ。そこに残された物自体は物語の主題にならず、そこから既に過ぎ去ってしまった、不在の出来事が物語の主題になる。

● 2014年7月 東京藝術大学美術館陳列館 「マテリアライジング展Ⅱ - 情報と物質とそのあいだ」にて展示
マテリアライジング展Ⅱ - 情報と物質とそのあいだ

映像

テキスト

「マテリアライジング展Ⅱ」会場で掲示していた「情報と物質とそのあいだ」というテーマについてのエッセイ

「マテリアライジングじゃないほう」

展示風景